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馬場 澄子; 畑 健太郎; 出雲 三四六; 本木 良蔵; 関根 俊明
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 36(7), p.564 - 565, 1985/00
被引用回数:9 パーセンタイル:81.06(Nuclear Science & Technology)ガンマ線を放出するプルトニウム同位体Puを、Np(d,2n)Pu反応により製造する方法について研究した。Pu,Pu及びPu生成に関する励起関数を、重陽子の入射エネルギー9MeVから25MeVの範囲で測定した。更に、Puの厚いターゲットによる生成量を計算し、PuとPuの生成量と比較してPuの放射化学的純度を推定した。
徳永 興公; 南波 秀樹; 鈴木 伸武
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 36(10), p.807 - 812, 1985/00
被引用回数:14 パーセンタイル:83.09(Nuclear Science & Technology)放射線によるSOおよびNOx除去に対する微粉シリカの添加効果を、NOx,SO,水分,酸素,窒素の混合ガスを用いて、120Cでの1.5MeVの電子線による照射下で検討した。SO,NOx濃度とともに、微粉シリカの添加によって減少した。このSO,NOxの減少は、水分におおわれた微粉シリカの表面へのこれらの物質の吸着に起因するものであり、この吸着は、Langmuirの吸着等温式にしたがった。照射によるNOxの減少は、微粉シリカの添加によっていちじるしく促進された。この促進効果は、SO共存下でのみ起る。水におおわれた微粉シリカ表面へのNOの吸着および吸着水との反応によるNOの除去の二つの反応によって引き起こされることを明らかにした。
石河 寛昭; 滝上 誠*; 油井 多丸
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 35(6), p.463 - 466, 1984/00
被引用回数:35 パーセンタイル:93.65(Nuclear Science & Technology)液体シンチレーション測定装置による効率トレーサ技術では他の放射線測定法と比較して次の利点がある。すなわち、1)試料調製の簡易性、2)標準試料は測定試料と別核種でも可、さらに 3)小さな誤差で多数の純放出体および-放出体の放射能決定が可能、などである。効率トレーサ技術は本研究によって初めて系統化され、コンピュータ処理されたので実用性が一段と向上した。
田中 隆一; 三友 昭市; 田村 直幸
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 35(9), p.875 - 881, 1984/00
被引用回数:38 パーセンタイル:94.45(Nuclear Science & Technology)三酢酸セルロース(CTA)線量計を電子線,線の線量測定に使用するとき問題になる、諸因子の影響を調べた。線量計の感度は電子線照射に典型的な1MGY/h以上では、照射下における温度(45C)および湿度に依存しない。線照射に典型的な低い線量率では感度は照射下の温度および湿度に対して直線的に増加し、その増加率は線量率に依存する。電子線照射後のレスポンスの相対的な変化は、照射後保存中の温度,湿度に少し依存するが、線量には依らない。CTAフィルムの厚さは線量率依存性に影響を与えるが、照射下の温度には影響しない。その他の諸影響についても調べた。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 35(1), p.21 - 24, 1984/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.41(Nuclear Science & Technology)モミガラの放射線前処理における酸添加効果を研究した。酸としては塩酸,硫酸,酢酸を用いた。酸濃度を変えて照射し、照射後粉砕することにより115メッシュ以下の粒子径をもつ粉体収率を調べた。塩酸と硫酸の添加における粉体収率およびグルコース濃度は同程度であるが、塩酸の場合は低濃度の酸の添加においてグルコース濃度の極大が認められた。塩酸の添加においては酸濃度の増大によりグルコース濃度は減少した。酢酸は塩酸および硫酸に比較して添加効果が小さかった。塩酸と硫酸の場合は2%の添加量において照射線量の増大とともにグルコース濃度が増大した。モミガラの放射線前処理において、水を添加することにより粉体収率は減少することが明らかになった。
佐伯 正克
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(4), p.739 - 742, 1983/00
中性子照射量の異る黒鉛試料を用い、黒鉛中でのトリチウムの拡散定数を測定した。試料の照射量が増すにしたがって、拡散定数は減少した。実験結果を黒鉛の結晶化度により整理することにより、700-1000Cの温度領域で拡散定数の対数と結晶化度の間に直線関係のあることを見出した。
富永 洋; 和田 延夫; 立川 登; 倉持 義徳*; 天野 豁*
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(1), p.429 - 436, 1983/00
被引用回数:24 パーセンタイル:89.14(Nuclear Science & Technology)Cf線源からの高速中性子及びガンマ線の透過を同時に利用し、パルス波形弁別能力のある有機シンチレータを用いて、それらを分離測定することにより、不均質大試料における水分・密度の計測を可能にする新しい方法の開発を行った。製鉄工程中のコークスに対して同法を適用し、そのオンライン試験を行った結果、通常型中性子水分計に比し水分測定の精度が数倍以上改善されることが明らかになった。
杉本 俊一
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(3), p.559 - 564, 1983/00
放射線照射によりCO-H混合気体から化学工業の粗原料を得るための基礎的条件を検討する研究の一環として加圧状態(510Pa)で線照射し、照射線量、気体組成または照射温度と生成物(炭化水素および含酸素化合物)収量との関係を調べた。線は電子線とは線量率が異なるので同一線量を与えるためには電子線照射に比べて1400倍の時間が必要であった。このために線照射の場合には、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのような生成物は同時に熱化学反応が進行するので電子線照射に比べて見掛けの収量は低下した。しかし熱化学反応も考慮すれば、510Paの線照射効果はよう低圧(110Pa以下)の電子線照射効果から説明しうる。
棚瀬 正和; 加藤 岑生
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(4), p.687 - 691, 1983/00
MnClをコーティングしたアルミナによるH,HT,Tのガスクロマト分離とU切削片によるHTの平衝的分解を基礎としたトリチウム濃縮法を提案した。H,HT,Tの初期混合ガスを液体窒素で冷却した上記アルミナで分離後、トリチウム成分HT,Tはそれぞれ捕集した。捕集したHTは放出させ、800Cに加熱したU切削片上に導き2HTH+Tの分解反応を生じさせた。分解で生じた成分を再びガスクロ分解した。このプロセスを数回循環して、トリチウムを濃縮した。この方法をまず、H,D混合ガスを使用した予備実験ののち、トリチウムとHの混合ガスで試み、5.010atm%のトリチウムガス(トリチウムを約200MBq含む)を使ったとき、トリチウムはTとして高純度かつ80%以上の回収率で濃縮された。
藤村 卓; 嘉悦 勲
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(6), p.929 - 931, 1983/00
被引用回数:13 パーセンタイル:91.35(Nuclear Science & Technology)農産廃棄物中のセルロースの酵素法で糖化し、生成した糖を酵母によってエタノールに変換するプロセスに対する放射線の利用技術の一つとして、酵母の放射線重合法による固定化を検討した。特に固定化することによって発酵反応を高速化・連続化することを目的とした。まず、ガラス化性モノマーの低温放射線重合により、種々の組成の多孔性の高分子担体を作製した。この高分子担体に酵母と低濃度のモノマーを浸み込ませ、放射線重合により酵母を固定化した。固定化した酵母のエタノール生産能力の最大値は、固定化物と同様に好気的に培養した固定化しない酵母のエタノール生産能力の最大値の約10倍に達した。固定化酵母の高い活性は480時間以上にわたって持続した。これらのことから、固定化酵母を好気的に培養することによって固定化物の内部で酵母が増殖し、高い活性を持つようになると共に、長期間活性が維持されることが明らかとなった。
R.K.Barnes*; E.L.R.Hetheringtone*; 大久保 昌武
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(3), p.603 - 606, 1983/00
被引用回数:3 パーセンタイル:44.36(Nuclear Science & Technology)医療用Tcゼネレーターを製造するためにUの核分裂生成物から分離・回収したF.P.Moの比放射能を求めることを目的として、F.P.Mo溶液中のMo担体量を示差パルスポーラログラフ法により定量した。Moの担体量は強制滴下水銀電極の水銀滴下間隔(J)2S、水銀滴下量(m)2.5mg・S、パルス加電圧(E)50mV、加電圧掃引速度(v)2mV・S、掃引電位+0.05V~-0.6Vの条件で0.25MHNO-2.0MNHNO溶液中のMoを電解し、-0.25V付近に生成した示差パルスポーラログラムを記録・解析して求めた。Moの担体量から求めたF.P.Moの比放射能は、平均4.310ci・g/バッチであった。この値は、F.P.Moの核分裂収率やUOターゲット中のMoの含有量等を考慮した式から求めた比放射能値に対して7.7%以内で一致した。
源河 次雄; 石川 勇
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(8), p.1067 - 1072, 1983/00
あらゆる分野への応用で、精度の良い信頼性のあるガンマ線スペクトロメトリー用校正線源の必要性が増加している。我々は、組合せ線源用としてアクリル製の8分割の扇形ホルダーを製作し、ホルダー内に線源を密封する方法を検討した。この組合せ線源は、検出器から検出器半径の5倍以上離すことによりほとんど点線源の形状と見なすことができ、同種あるいは異種の核種の8個までの様々な組合せで使用することができる。さらに堅牢で安全性にもすぐれているコイン状のアルミニウム密封線源としてEuあるいはEuとCsを混合し、封入した線源についても言及する。線源製作に使用したEuの放射能強度は、すでに開発し報告されている4-スペクトロスコピック同時計数法により68%信頼限界で不確かさ1%以下で値付けされている。それぞれの線源の応用例など特色と信頼性について検討した。
熊倉 稔; 嘉悦 勲
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(10), p.1445 - 1450, 1983/00
被引用回数:4 パーセンタイル:50.99(Nuclear Science & Technology)放射線重合法によりセルラーゼの固定化の研究を行った。固定化物の酵素活性モノマー濃度、酵素濃度、酵素固定化物の形状などの固定化条件によってどのように変化するかを調べた。固定化物の形状はペレット状で、その担体の内部構造は多孔性に富んだ構造である。基質は低分子量のセロビオースから高分子量のカルボキシルメチルセルロース、および電子線照射をした紙まで種々なものを使用し固定化物による基質の反応性を調べた。セルロースの固定化物による加水分解性は放射線照射前処理をすることによって増大することが明らかになった。セロビオースの加水分解反応についても固定化物の内部構造の変化によって著しく影響を受けることがわかった。
徳永 興公; 関根 勉*; 阪上 正信*; 鈴木 伸武
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.567 - 572, 1981/00
被引用回数:5 パーセンタイル:58.08(Nuclear Science & Technology)窒素中に低濃度(300~950ppm)存在するNHの放射線分解に対するNOとOの効果を電子加速器を用いて検討した。この窒素中に存在するNHは、主にHとNとに分解し、この時のNHの分解のG値は1.3であった。このNHとNの混合ガスにNO(800ppm),またはO(5%)を添加した場合、NHの分解は、いちじるしく促進され(NO(800ppm),O(5%)添加の場合G(-NH)は、それぞれ3.1と3.0であった)、Hの生成は抑制され、また、NOが高い収率で生成した。このNOあるいは、Oの添加によるNHの分解の促進は、NOあるいはOが効果的にHやNHラジカルを捕捉し、HやNHラジカルの再結合反応によるNHの再生反応を抑制することに起因すると結論した。NOを添加した場合、NOとNHとの反応およびNHとNOとの反応によってもNHは分解すると考えられる。
野口 正安; 武田 健治*; 樋口 英雄*
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.17 - 22, 1981/00
被引用回数:30 パーセンタイル:93.64(Nuclear Science & Technology)点線源ピーク効率を積分することによって容積線源などのピーク効率を求める方法について述べた。この方法はあらゆる形状と媒体の容積線源に広く適用でき、線源の幾何学的条件は積分範囲を変えることにより、また自己吸収は減弱係数を与えることによって補正される。
松田 光司; 高垣 虎雄
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.233 - 237, 1981/00
混合気体に対する電子線の吸収線量の基礎データを得るために、アルゴンとエタン系の組成を変えた場合のW値を測定した。1気圧の場合は,従来の報告にある通りエタン4%添加のときがイオン化効率が最も高く、したがってW値は極少を示した。全圧力を7気圧まで昇圧した場合でもこの傾向は殆んど変らなかったが全体的にW値が減少した。この原因としては、電離箱内の電子の平均エネルギーが減少したため混合気体に対する散乱二次電子の阻止能が増大したものであることが予測された。 次にW値の変動がどのような気体間エネルギー移動にもとづくものであるかを調べるために混合気体の励起発光スペクトルを測定した。その結果、従来考えられていた励起アルゴン原子(Ar)によるエタンのイオン化以外にアルゴンダイマー(Ar)によるエタンのイオン化を考慮する必要があることがわかった。
中島 幹雄; 佐伯 正克; 荒殿 保幸; 立川 圓造
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.397 - 402, 1981/00
被引用回数:3 パーセンタイル:45.64(Nuclear Science & Technology)JRR-4に設置した実験装置を用い、原子炉運転中および停止時の放射性ヨウ素の放出挙動を調べた。250CにおけるI,IおよびTeのUOペレットからの放出率は8.310(R/B)であった。直接反跳放出が主な放出過程であった。UOペレットから放出された核種は冷表面へプレートアウトした後、徐々に脱離し、実験装置外へ放出される。運転中の見掛の平均脱離速度は、I,IおよびTeの壊変で生ずるIについて、有機形ヨウ素が(3.20.7)10/時間、無機形ヨウ素が(2.21.7)10/時間であった。停止時には有機形ヨウ素の脱離速度はIとIについて、平均(6.51.2)10/時間であったが、Iの値は約1桁大きかった。以上の実験値を基に、高放射線場での放射性有機ヨウ素の生成をラジカル反応機構により説明した。
棚瀬 正和; 本島 健次*
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.353 - 354, 1981/00
中性子照射したUOから昇華法によりMoを製造する方法の技術的開発を行った。ここでは、照射したUOを酸化し、真空下、加熱して得たMo製品の精製を試みたので、その報告をする。このMo製品はRu,Te-Iを含むため、これらの不純物を除去しなければならない。Mo製品を酸性にし、-ベンゾインオキシム・エタノール溶液を加えて、Moを沈殿させる方法で精製し、最終製品純度99.9%以上のものが得られた。
榎本 茂正*; 前田 頌; 妹尾 宗明
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 32, p.595 - 599, 1981/00
被引用回数:3 パーセンタイル:55.71(Nuclear Science & Technology)A型ゼオライトの交換基であるNaをNHであらかじめ置換したNHAゼオライトを成形し、仮焼後これにCs溶液を含浸させ、さらに加熱してポリューサイトCセラミック線源を製造する方法について検討した。この方法は放射性の粉体の取扱いがなく、製造工程が簡単かつ安全である。また、この方法で得られたポリューサイト・ペレットの特性について測定し以下の結果を得た。比放射能は約12Ci/g、見かけ密度は2.4g/cm、耐熱性は1200C、2時間の加熱でCs飛散が無視できる程度高く、水に対する溶出率は5日後で510%と小さい。
石河 寛昭; 滝上 誠*; 高田 茂*
Int.J.Appl.Radiat.Isot., 31, p.703 - 706, 1980/00
被引用回数:4 パーセンタイル:48.95(Nuclear Science & Technology)液体シンチレーターを用いてK-Auger電子の絶対測定を行なった。Auger電子は低エネルギーでしかもX線放出を伴うために、このものの定量は極めて厄介なものとされていたが、本研究では液体シンチレーターの特性を有効に生かすことにより、初めてK-Auger電子を100%の計数効率で絶対測定することができた。液体シンチレーション・カウンターにマルチチャネル波高分析器を接続し、少量の液体シンチレーターを使用すると、X線の妨害を受けずにK-Auger電子の全量を精度よくとらえることができる。